4.カラチのウオノメ取りホテルのプールサイド

制靴のせいでできるウオノメには多くのスチュワーデスが悩まされていました。
パキスタンのカラチではホテルにウオノメ取りのおじさんが出没し、広いロビーの片隅で商売をしていました。

お客は小さなスツールに腰をかけ、おじさんはその足元にうずくまると、まず固くなった所をナイフで丁寧に削り取ります。痛くはないのよ。まるで鉛筆を削るように滑らかな手つきです。
平らになると 「これが特別な薬なのさ」 と小壜を目の前にかかげ、その秘薬 (ヨードチンキかも) を削った所に塗り、ナイフの先でちょんちょんと皮膚をつつきます。そしてそこに直径1cm、長さ4cm位のゴムのチューブをギュッと押し当てると反対側を口にふくんでおもいきり吸うのです。ブチュッ! ホテルのプール

な、何をするの? アレ〜〜〜!!!

おじさんは顔を上げてニヤリ。そしておもむろにチューブを外すと、そこには・・・・・ あるわ、あるわ、というかというのか、黄色くて小さな逆三角形のものがコロコロと。
おじさんは満足げにナイフの先でよけながら数えます。「ひとつ、ふたつ・・・、13個だから13ルピーだよ」
「これとこれは小さいから11ルピーにまけてよ」 「ああいいよ」

小指の先はすべすべになって生まれ変わったようです。でも何ヶ月か経つとまた再発するので 「そろそろ南廻り便が入らないかなー」 と心待ちにしたものでした。

病院の皮膚科でお医者様にこの話をしても 「フン」 という顔をなさいますが、「経験者は語る」 です。