フェルメール追っかけの旅

2015.4実況中継   <オランダ編> 1.アムステルダム集合  2.国立美術館  3.風車  4.デルフト  5.マウリッツハイス美術館とチューリップ  <ベルギー編> 6.アントワープ  7.ブリュッセル  8.王立美術館  <イギリス編> 9.ナショナル・ギャラリー  10.バース  11.テート・ブリテン  12.コートールド・ギャラリー  13.コッツウォルズ  14.ユキコさん感想文  付録.ホテル予約トラブル


ブリューゲル(父)はウィーンの美術史美術館に13点あり、ここ王立美術館には6点あります。ブリューゲル一族は画家になった人が多く、下の図以外にもいるようですよ。


 
ピーテル・ブリューゲル(父)は、農民画家のブリューゲル
ピーテル・ブリューゲル(子)は、地獄のブリューゲル
ヤン・ブリューゲル(父)は、花のブリューゲル
と言われています。
王立美術館

聖マルタン祭のワイン」はコピーで、オリジナルはスペインのプラド美術館にあります。一見、新酒を飲んで騒いでいる村人のように見えますが、本当はスペイン人の圧政と重税で、貧困の中でさらに酒に溺れ退廃していく様子を描いています。左端には子供に酒を飲ませる母親もいます。(王立美術館のガイドブックより)

鳥わなのある冬景色 聖マルタン祭のワイン

ベツレヘムの人口調査」は、ヨセフが身重のマリアを連れて住民登録をするために、本籍地ベツレヘムに戻ってきたところです。左の建物は宿ですが、空き部屋がなかったために家畜小屋でキリストを産むことになりました。長男の模写は父親の絵の完成品を見て描いたのではなく、デッサンか何かを元にしたらしく、色が随分違っているようです。一目で分かるのは父親の絵には大きな木の右に夕日があるのに、息子の絵にはありません。これはデッサンにはなかったものを、父親が仕上げの段階で描き加えたからだろうとのことです。長男の模写はこの絵の他にも美術館に数点あります。

東方三博士礼拝 ベツレヘムの人口調査、右は長男の模写

堕天使の墜落」は神に反旗を翻した天使達が、大天使ミカエル(中央)によって成敗され、反逆者達は地獄に落ちて化け物になるという絵です。
イカロスの墜落」は、現在はコピーだとの説が有力です。
ヤン・ブリューゲル(父)は「花のブリューゲル」と呼ばれています。彼には他の画家との合作も多く、花の部分をヤン・ブリューゲルが、人間の部分を他の画家というのがあります。「楽園のアダムとイヴ」(マウリッツハイス美術館)はルーベンスとの合作です。

堕天使の墜落 イカロスの墜落 花輪のある静物

聖母被昇天」、左はテオドール・ファン・ローン、右はルーベンス作です。「聖母被昇天」といえばアントワープの大聖堂ですが、ルーベンスには同名の作品が他にもあるそうです。(ウィーン美術史美術館ほか)
ルーベンスは下の段の5点と共に展示されています。一つの作品が縦4m弱から6m近いものまであり圧巻です。※は「聖母マリアと聖フランチェスコの神への仲介が神の稲妻を止める」

     
バベルの塔(ヨース・ドゥ・モンペル2世) ビーナスとキューピッド   聖母被昇天 
       
聖母マリアの戴冠   ゴルゴタの丘行き   東方三博士礼拝    聖リビニュスの殉教   ※ 

このような様式の絵を三連祭壇画と言います。参考:多翼祭壇画
聖アンナ(中央右)の家族、左隣にいるのは聖母マリア、両端にいるのは妹たちでいずれもマリア、右の妹の子供がヤコブとヨハネでイエスの12使徒となります。

聖アンナの家族(クェンティン・マセイス)

翌朝、ユーロスターの出発は10:56でしたが、出入国手続きがあるため早目にホテルを出ました。乗り場が分からず係りの人に聞きました。国際列車なので、切符を持っている人しか入れないドアがあります。切符は予め買っておくとシニア料金が適用され6,800円でしたが、現時点で数日先の金額を検索すると12,200円、シニアの割引料金はありません。

タンタン、左は壁画 外国へ行く列車乗り場

出入国の手続は以下のとおりです。
1.入り口で印刷した乗車券を見せる(右の写真)
2.カウンターに書類が用意されているので、イギリスの入国書類(Landing Card)を書く
3.ベルギーの出国手続き、パスポートを見せる。この後にもLanding Cardを書くカウンターがある
4.イギリスの入国手続き、パスポートとLanding Cardとイギリスを出る飛行機の航空券を見せる

いかにもイギリス人というオジ様がいて、お決まりの質問。イギリス滞在日数と目的(観光)を聞かれ、私のパスポートをめくりながら質問は続きました。「去年はフランスに行ってるね。ヨーロッパが好きなの? ヨーロッパの何が好き? 家族は? ご主人と猫、ご主人は来ないの? 何故?」
暇だからって、おばさんをからかわないで下さい! (この後、ロンドンへ続きます)


フェルメール追っかけの旅
2014.6】 1.アムステルダム集合  2.国立美術館  3.風車  4.デルフト  5.マウリッツハイス美術館とチューリップ  6.アントワープ  7.ブリュッセル  8.王立美術館  9.ナショナル・ギャラリー  10.バース  11.テート・ブリテン  12.コートールド・ギャラリー  13.コッツウォルズ  14.ユキコさん感想文  付録.ホテル予約トラブル