29.機内持込手荷物
皆さんは飛行機の客室内に持ち込んだ手荷物を上の棚に収納する時に、CA (cabin attendant)
さんに手伝ってもらうのは当然のことだと思っていらっしゃるでしょうね。でもこれは外国の航空会社では通用しないのです。
あるFA (flight attendant)
さんは言いました。「手伝って自分の腰を痛めても、会社は補償してくれないし…」
お手伝いするのが当然と思っていた私は驚いて、別の会社のFAさんに聞いてみました。
「そんなことしないわよ〜」
冗談じゃない!と言わんばかりでした。これをもって、外国のエアラインはサービスが悪いとお思いになりますか?
(たとえ彼女の腰を痛めても、やってもらいたい?)
ある飛行機が最後の乗客の搭乗を待っていました。地上係員に付き添われてその乗客が駆け込んで来ると、すぐにドアは閉じられました。男性客は小型のスーツケースを持っていましたが、既に飛行機は出発準備が整っていたので、上の棚は全て閉じられています。彼は一つ一つ棚を開けて鞄を収納できる場所を探さなければなりませんでした。しかし、FAさんはそれを手伝うことはしなかったそうです。
夫と二人で飛行機に乗った時、CAさんが夫の荷物を上の棚にしまってくれました。ヤツは黙ってされるがままでした。私は怒鳴ったさ、「ボケーっとしてないで、自分でやりなさいよ!」
過去の日記より
2001.5.5
アメリカのエアラインで飛んでいる友達が言っていました。
『上の棚に自分で収められないような重い荷物は機内へ持ってこないでね。乗務員に上げてもらおうと思っているなら間違いよ。もし手伝って体を痛めても私達には労災が出ないの。これは会社の指示だから悪く思わないでね。』
日本の航空会社だったら
(労災の件はわかりませんが)、まず手伝うでしょうね。そうしなければ、「スチュワーデスは手伝ってくれなかった」、「サービスが悪い!」
と言われますもん。おぉ、コワ…
ですからこうハッキリと 「手伝いませんよ」
と言えるところが新鮮でした。
スーツケース売り場では 「機内持込可」
として売られているスーツケースがあります。確かに上の戸棚に入ります。でもあの戸棚は数人が共同で使うんですよ。みんなが持ってきたらどうなるんだか…
また、大きな荷物を持ち込んで 「預かってくれ」
とおっしゃる方がおられます。1つや2つならお預かりはできるでしょうけれど、「じゃ私も」
「私も…」 となりがちなんですよねぇ…
友人が国内線を乗務中に乱気流にあって飛行機がストンと落ちた時、頭を天井にぶつけてへこませました。それで会社の事情聴取で最初に言われたことが
「機長がシートベルト着用のサインをつけていたのに、何故君は立っていたのか?」
だったそうです。
皆さん、ベルト着用のサインが点灯している時はスチュワーデスを呼ばないで下さい。また晴天乱気流は何時起こるかわかりませんから、ベルトは常にしめておきましょうね。
一口メモ/晴天乱気流 (CAT = Clear Air Turbulence)・・・・・
雲ひとつない晴天なのにおこる乱気流で、レーダーにも現れません。ただ、当機より前に同じルートを飛んだ飛行機の情報により、
「離陸後○時間後に CAT があります」
とキャプテンから知らされることもあります。